はじめまして。国際課税を軸に「利益の源泉」を探るということ。

2026年1月、ようやく自分の言葉で発信する場所として、このブログを立ち上げました。
私は国際課税、とりわけ移転価格税制を専門として、これまで多くの企業の海外展開やグループ内取引の現場に携わってきました。

国際税務の世界は複雑で、制度も毎年のように変わります。しかし、その根底にある考え方は意外とシンプルです。どの国が、どの企業が、どの活動に対して「利益を生み出した源泉」を認めるのか――その一点に尽きます。
移転価格の実務では、この「利益の源泉(value creation)」という概念が非常に重要です。
企業グループの中で、どの拠点が価値を生み、どの機能が利益を支えているのか。それを丁寧に分析し、各国の税務当局に説明できる形に落とし込むことが、移転価格の本質的な仕事です。
ただ、私はこの概念を税務のためだけに使うのはもったいないと感じています。
利益の源泉を探るという行為は、企業の強みを見つけ、事業の核を再確認し、未来の成長戦略を描くための強力なフレームワークになるからです。

たとえば、ある企業の海外子会社が思うように利益を出せていないとき、単に価格設定を見直すだけでは根本的な解決にはなりません。
本社と子会社のどちらが価値を生み出しているのか、どの機能が競争力の源泉なのか、どのプロセスが利益を押し上げているのか――こうした問いを掘り下げることで、企業は自分たちの「本当の強み」を再発見できます。
私は、税務の専門家であると同時に、こうした“強みの再定義”を支援するコンサルタントでありたいと考えています。
移転価格の分析は、単なるリスク管理ではなく、企業の価値創造を可視化する作業です。
そのプロセスを通じて、依頼された企業が自らの強みを深く理解し、次の成長につなげるためのヒントを得られるような支援をしていきたいと思っています。
このブログでは、国際課税の最新動向や移転価格の考え方だけでなく、「利益の源泉」を軸にした企業分析の視点、そして日々の実務で感じることなどを発信していきます。
専門的なテーマも扱いますが、できるだけ平易な言葉で、実務に役立つ形でお届けするつもりです。
2026年、ここから新しい挑戦を始めます。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

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